中学受験はどうしてトップ3%の勉強を強要するのか?
中学受験カウンセラー 野田英夫です。
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「早慶維新塾」も「早慶ゼロワン」も定員を設けております。
まだ若干の空きはありますが、
定員締め切り後は、来年度(2021年2月~)入塾とさせていただきます。
入塾をご希望の方は、お早めにお願いします。
特に、小6受験生の方は入塾できなくなりますので、本当にお急ぎください。
中学受験はどうしてトップ3%の勉強を強要するのか?
首都圏の中学受験生の約9割は大手4大塾のどこかに通っているといわれる。
中学受験するんだったら大手4社のどこかに通うのが常識となっているのである。
みんな通っているんだからと疑問を挟む余地はないのかもしれない。
しかし、それが間違いのもとで、
小学5年生ともなると、
約8割の生徒とその保護者が「中学受験の壁」にぶつかることになる。
このブログを読んでいる読者の方には耳にタコかもしれないが、
ここでもあえて言わせてもらおう。
大手進学塾の授業、テキスト、カリキュラム、テスト・・・
すべては「難関進学校」向けのものである。
それも「トップ3%の御三家」のためのものだ。
中学受験において、御三家の合格者数の多さは、
塾の価値を計る基準となっている。
だから、その華々しい合格実績をみて、
「ここで勉強させれば御三家だって夢じゃないかも?」という期待を抱くこととなる。
あとで詳しく触れるが、御三家に合格にできる子はほんのわずかである。
かなり望みは薄いと思っていた方が賢明である。
失礼な言い方かもしれないが、
御三家が狙える成績にないのなら、
いまの選択を改めた方がいいと思う。
それは子どものためでもあるし、親のためでもある。
そして、あなたのお子さんが「大学付属校」を目指しているのなら、
大手進学塾の指導はまったく向かない。
少し向かないのではない、「まったく向かない」のである。
それは、
「進学校」と「付属校」の入試問題には大きな違いがあるからだ。
入学する「目的」が異なるのだから当然といえる。
大手塾では、御三家を筆頭とする難関進学校向けの指導をしているだけで、
「付属校向け」の授業はしていないのだから。
※詳しくは以前の記事を読んでもらいたい。
しかし、こう言っても愚かな親は、
塾の言われるがままに、
偏差値だけみて、
「進学校」と「付属校」を志望校にしてしまう。
そして、一緒に併願してしまうのだ。
「進学校」と「付属校」では入試問題の傾向もまるっきり違うし、
そもそも入学する「目的」がぜんぜん違うのである。
このことはかなり基本的なことだと思うが、
大手塾で保護者に説明することはしない。
このように毎度、書いていても、
「でも、そうはいっても・・・」と聞いてくれない親がたくさんいる。
大切な子どもに「無理をさせてる」ことを自覚してほしい。
親子関係も悪くなっていく・・・。
何より子どもがかわいそうである。
でも、これだけ言ってもわからないのは、
それだけ大手塾の呪縛は強烈ということなのだろう。
新興宗教に陶酔している信者になっているのだ。
(先週の記事も併せて読んでもらいたい)
繰り返すが、
大手進学塾の授業というのは、
御三家などの難関進学校のためのもの。
もし子どもがそのレベルにないと感じたら、
選択を改めるべきである。
人間というのは、
一貫性のルールに縛られて、
「最初の判断」を否定しずらいものである。
だから「判断を改める」ことは容易にできない。
だからこそ、子どものことを優先して考え、
間違いを認めることも勇気だと考えてほしいものだ。
では、次に「偏差値」について復習しておこう。
偏差値「70」は受験生の何%いるか?
偏差値というのは「成績」を計る便利な数字である。
だから、
多くの受験生とその保護者は、偏差値の数字に一喜一憂する。
でも、偏差値がわかっている人はそうはいない。
「偏差値60以下の学校しか受からなかったら公立に行かせます!」と、
臆面もない発言することに象徴されている。
では偏差値に関する問題です。
次の□を埋めてください。
偏差値「40」の占有率は□%
偏差値「70」の占有率は□%
どうだろうか?
これも過去のブログで書いたことがあるが。
↓
↓
↓
↓
↓
答えは、
以下のようになる。
偏差値「40」の占有率は約15.9%
偏差値「50」の占有率は約50%
偏差値「60」の占有率は約15.9%
偏差値「70」の占有率は約2.3%
正解できたであろうか?
そして、このパーセンテージ(%)をみて、
どのような感想を持ったであろうか?
特筆すべきは、
偏差値「70」というのは「約2.3%」しかいないということである。
どれだけ難関かが理解できることと思う。
御三家(偏差値70以上)に合格できる受験生とはいうのは、
それだけ特別な存在なのである。
約2.3%しかいないのだから。
さらに、
以下は男女御三家の入学者定員である。
開成300名 麻布300名 武蔵160名
桜䕃235名 女子学院240名 雙葉100名
合計で1,335名
中学受験生のうち1,335名しか合格を手に入れられないのである。
ホントに狭き門なのである。
限られた生徒のための学校といえる。
成績が御三家を受験するレベルにあって、
その狭き門を通る自信があるのなら、
そのままでいいと思う。
がんばって御三家合格を手に入れてほしい。
しかし、その御三家を志望してもいないのに、
「御三家のための受験勉強」をしてどうするのだろうか?
そんなに無理させてどうするのだろうか?
塾の勉強に苦労しているのなら、
厳しいようだが合格は難しいだろう。
というのも、
毎年御三家に合格する生徒というのは、
塾のおかげで合格しているのではない。
塾で勉強しなくたって合格できるのである。
合格する子は戦う前から決まっているのである。
ついでに言うと、
毎年、首都圏の中学受験生の人数は、約40,000名と言われている。
だから、
先ほどの男女御三家の定員1,335名
1,335名 ÷ 40,000人 × 100 = 3.3375
約3.34%
これは中学受験生のなかで御三家に合格できるパーセンテージ(%)である。
中学受験生のなかで約3.34%、ホントに選りすぐりの秀才なのだ。
自分が志望する学校の勉強をすればいいじゃないか?
子どもに無理をさせてないか?
ホントは塾の勉強についていけないのに、
無理をさせていないだろうか?
塾の補習のための家庭教師や個別指導をつけていないか?
クラス落ちしないように無理してついていこうとしていないか?
宿題を終わらせるためによる23時過ぎまで勉強させていないか?
それだけ宿題に時間を要しているということは授業がわかっていないからなのに・・・。
そして、子どもがSOSを出していないか?
さらに、それを見て見ぬふりしてはいないか?
毎年、親のプレッシャーに潰される子どもが後を絶たないのである。
子どもの将来を考えて中学受験するのに、
これではまさに本末転倒である。
塾というのは、
素晴らしいシステムで経営がされていると思う。
難関校合格で保護者のプライドをくすぐり、
競争原理をうまく煽り、
不合格になったらという保護者の恐怖心を利用する。
私も会社経営者のひとりとして、
特に大手進学塾の収益システムには脱帽である。
うまい仕組みをつくったものだと感心してしまう。
しかし、教育者としては見ていられない。
まったく褒めるところがない。
ここには正義がない。
毎年、よくも大勢の不幸な家族を量産していて心が痛まないものだ。
本来、中学受験とは素晴らしいものである。
子どもも大きく成長し、
子どもと一緒に親も成長し、
家族の絆を深めていく、
明るい未来につながる、
最大で最良の機会であるはずである。
皆には、いい中学受験をしてほしいと切に思う。
私はこれからも思っていることを本音で書いていきます。
塾業界で蔓延している非常識を明らかにしていきます。
皆さんに少しでも早く目を覚ましてもらうために!
では、また!
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