漢字を練習すること

漢字を練習すること

早慶維新塾・国語担当の青山雄一(あおやま ゆういち)です。

新年度が始まり、塾に通い始めたというお子さんもたくさんいると思います。
国語の授業で意外と苦労するのが漢字です。
毎週漢字テストがあるという授業もあるでしょう。

さて。漢字は何のために学習するのでしょうか。

読解のための知識

そんなの入試にでるからに決まってるじゃん!
と言われるかもしれません。
もちろん、それもあります。

しかし、私は知識事項が問われない学校を志望している生徒さんにも
知識事項の学習を要求します。

なぜなら、読解のために知識が必要だからです。
漢字、慣用句、ことわざ……全てです。

その中で漢字に絞ってお話しを進めます。

漢字があれば分かりやすい?

東京書籍の小学校四年生の教科書を見ると、
漢字を使って分かりやすい文章を書くというページを見つけました。

にわにはにわにわとりがいます。

有名な文章ですね。これを書き換えます。

庭には二羽ニワトリがいます。

確かに分かりやすい。
漢字を覚えるというのはこれができないといけないのです。

これはいかがでしょうか?

ぐんしゅうのなかからもきょきのこえがきこえた。

ぼうくんでぃおにうすはぐんしゅうのはいごからふたりのさまわまじまじとみつめていたがやがてしずかにふたりにちかづいきかおわあからめてこういった。

訳がわかりません。『走れメロス』のラストシーンです。以下のような文章です。

群衆の中からも、歔欷の声が聞えた。暴君ディオニスは、

群衆の背後から二人の様を、まじまじと見つめていたが、

やがて静かに二人に近づき、顔をあからめて、こう言った。

これなら分かります。
歔欷という言葉も意味が分からなくても漢字から想像できますね。
これができるようになって欲しいのです。

漢字テストの練習

漢字テストのプリントを渡し、来週テストするから勉強してくるよう伝えます。

順番を変えただけで正解できなくなる生徒さんがいます。
文章を変えただけで正解できなくなる生徒さんがいます。
同じ漢字を出題しているのに。

順番に覚えているだけ、例文ごと覚えているだけなのでしょう。
視覚情報として覚えている生徒さんもいるようです。

これでは、漢字を使って分かりやすい文章を書くことはできませんね。
つまり読解の役に立たないということです。

漢字テストは短文になっていることが多いと思います。
短文を読んであげてお子さんが全部漢字にできるか、たまに試してはいかがでしょうか?

最後に有名な文章を1つ

うらにわにはにわにわとりがいます

いかがでしょうか?
裏庭に埴輪、ニワトリがいます。
こんな文章かもしれません。

 

 

 

 



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