新型ウイルスによる中学受験の影響について
中学受験カウンセラー野田英夫です。
今回は、
新型ウイルスによる中学受験の影響について、
書いていきます。
中学受験塾のみならず、
学習塾業界では、新型ウイルスによる影響により、
大きく2つの対応に分かれています。
「授業休校する塾」と「授業続行する塾」の2つです。
それぞれの想いは、大切な子どもたちを思ってのことに他なりません。
私が運営する塾、
早慶維新塾・早慶ゼロワン・りんご塾では、
すべての感染予防をしつつ、時間変更して授業続行としています。
だからといって、
休校とする塾を批判するつもりもありません。
この2つの対応で賛否両論あるなかで、
私は、あのときのことを思い出します。
いまから9年前、
2011年3月11日に起こった東日本大震災
あのときも自粛ムード一色。
授業ができる雰囲気はありません。
東京でもまともに電車が走ってなかったし、
塾に通うような状況ではなかったのは確かでした。
教室建物の被害もあり、階段横のブロックが剥がれ落ちていた。
棚から多くの教材が床に散乱していて、
ずっと余震も続いていた。
幸いなことに、
生徒と保護者、スタッフにケガした者などいなかったが、
何よりも精神的ショックが大きかった。
連日、報道では悲惨な映像が流れていた。
あんなショッキングな映像ばかり見ていたら、
誰だっておかしくなる。
通常授業が再開できたのでは、
2ヵ月過ぎてだったと記憶している。
受験生のなかには、
その後もショックの大きさから勉強が手につかない者もいた。
中学受験しないことを決断した家庭もあった。
それだけ大きな傷跡を残した出来事だった。
しかし、
震災から11か月後、
2012年2月、
中学受験は実施された。
まるで震災などなかったかのように。
その年の入試問題では、
震災を取り上げた出題もあったが、
中学受験は何ごともなかったかのうように行われた。
努力したものは、
合格という栄冠を勝ち取った。
しかし、努力が足りなかったものは、
合格を手にすることはできなかった。
これが厳しい現実。
不合格の言い訳を連ねたところで、
誰も合格通知を運んではくれなかった。
いまから11か月後、
2021年2月にも、
こんなパニックがあったことなど、
忘れてしまうくらい、
さも何ごともなかったかのように、
中学受験は実施されることでしょう。
努力したものは、
合格という栄冠を勝ち取り、
努力が足りなかったものは、
合格を手にすることはできないのだ。
コロナウイルスのせいで、
十分な勉強ができかったと、
言い訳を連ねたところで、
誰も責任はとってくれない。